- 2022-07-26
IBM iのAPI化ツール「ARCAD API」 ~API化のメリットと活用事例~
■APIはなぜ必要?
経済産業省のDXレポートに記載されている2025年の壁が徐々に迫る中、DX対応を実施している、もしくは検討している方も多いかと思います。IBM iは多くの場合、基幹システムを自社業務の独自性に合わせて作りこみを繰り返し、長年ご利用されています。
そうした中、IBM iのアプリケーション、データベースを利用しながらオープン系のアプリケーションやシステムと連携したいというニーズが高まっています。しかし、IBM iとアプリケーションを連携させようとすると、仕組みを作る工程があるため、プログラムの作成や改修が必要になります。そこで、そうした課題を解決し、今あるIBM iの情報資産を活用する方法としてAPIが注目されています。
■IBM iのAPI作成ツール
IBM iのAPI作成ツールには、弊社が扱うARCAD APIのほかに、IBM社が提供するIBM Web Administration for i、オムニサイエンス社が提供するAPI-Bridgeなどの製品があります。ARCAD APIは、5250画面の操作・SQL作成を行い、その操作の中でパラメータを設定後、URLが自動生成されAPIを作成します。
以下のようなARCAD APIのGUI画面からノーコードでAPIを作成ができます。
■ARCAD APIとは
ARCAD APIは、IBM iのデータをJSON形式でアプリケーションに渡すWebサービス(REST API)を作成する製品です。ARCAD APIで作成されるREST APIのURLにアクセスするだけで、IBM iのデータを取得・更新することができ、様々なアプリケーションやシステムとの連携を実現します。
ARCAD APIでは、5250画面を操作して作成する5250 Webサービスと、SQL文で作成するSQL Webサービスがあります。プログラミングができなくても、IBM iでのコマンド入力やSQL文が作成できれば、初心者の方でも簡単にREST APIを作成することができ、IBM iの開発スキルは不要です。そのため、アプリケーション開発にかかるコストや時間を削減することができます。
■ARCAD API活用例
ARCAD APIは、様々なアプリケーションやシステムと連携できますが、今回は、ローコードでのWebアプリケーション作成ツール「PowerApps」との連携例についてご紹介します。PowerAppsは、Microsoft社が提供するWebアプリケーション作成ツールで、PowerPointやExcelを操作するイメージでアプリケーションを作成できます。タブレットとスマートフォンの2種類の画面サイズを選択でき、ニーズに合わせたアプリケーションの作成が可能です。また、PowerAppsでは多数のコネクタが用意されており、コネクタを使用することで多様なサービスとの連携が容易になります。
このように、ローコード・ノーコードのWebアプリケーション作成ツールとARCAD APIを組み合わせることで、IBM iのデータを新たな形で活用することができます。
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【技術Tips】ARCAD APIのバージョニング・カタログ機能
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