RPO

Recovery Point Objectiveの略で、日本語では「目標復旧時点」と呼ばれます。

災害・障害発生時にシステムが停止した際、過去のどの時点まで遡ってデータを復旧させるかの目標値を意味します。

バックアップ/リストア作業や災害復旧時の指標となり、これによりバックアップデータを取得するタイミングもしくは頻度、機器や方法を決定します。

通常、情報システムの運用管理では、ハードウェアの障害や災害発生時のデータ喪失に備えて、データのバックアップを取得します。障害・災害発生時には、バックアップデータからデータを復元しますが、その復元データは直近のバックアップ時の内容に戻ることになります。

このデータ復旧作業によって復元可能な過去のある時点、すなわち、バックアップを取得するタイミングがRPOです。これはデータの鮮度を示し、バックアップ計画を考えるうえでも重要な指標です。

たとえばRPOを24時間と設定した場合は、障害発生の24時間前までのデータを復旧します。RPOを0秒と設定した場合は、システム停止直前までのデータを復旧します。

RPOを小さな値に設定すればするほど、最後の複製から現在までの時間が短くなり、失われるデータは少なくて済みます。しかしその分、バックアップ処理に要する負荷やコストは大きくなります。データの種類や重要性、そして運用コストのバランスを最適化しながら、適切なRPOを設定することが重要です。

MIMIXのようなHAソリューションは、RPOを最短化する手法の1つです。

<関連用語>
RLO
RTO

MIMIXから見たポイント

MIMIXではほぼリアルタイムでの同期が可能ですが、災害・障害発生時のデータ更新が完了していないことも考えられ、切り替え後にデータ復旧が必要となる可能性があります。

バッチ処理に時間がかかるケースでは、バッチ中の災害・障害に備え、バッチ前に同期を停止しておき、バッチ中の災害・障害の場合はバッチ前へ戻る手法をとることもあります。あるいは、バックアップ機での同期データ適用を調整するCDP機能もあります。

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