完璧にバックアップ機へ切り替えるための5つの事前準備

HAソリューションは、IBM iを使用している多くの企業にとって重要なIT投資であり、重大な障害や危機的な災害が発生した時には、企業の大切な資産を守ってくれます。

しかし、二重化体制を確実するのに重要なのは、ビジネスアプリケーションやその他の重要なプロセスを、本番機からバックアップ機への完全な同期を実施して、確実に切り替えられる体制を万全に保つことです。

スムーズな切り替えを実行するには、以下の5つの事前準備を実施しておくことが重要です。単にHAソリューションをインストールするだけで、企業の資産を完全に守れるわけではありません。

　1　適切なHA構成を確認する

HAソリューションを最適化していつでも切り替え可能にするには、レプリケーションの状態を定期的にチェックして、重要な機能がスムーズに実行されていることを確認する必要があります。

　2　HAの状態を定期的に監視し、最適化する

HAソリューションを最適化していつでも切り替え可能にするには、レプリケーションの状態を定期的にチェックして、重要な機能がスムーズに実行されていることを確認する必要があります。

　3　切り替えプロセスを定期的にテストする

HAソリューションのモニターとメンテナンスも重要ですが、切り替えプロセスを定期的にテストしていないと、障害または災害後に適切にバックアップ機へ切り替えることができません。

必要なデータがすべて、バックアップ機に同期していることを確認するだけでなく、切り替えテスト時には、ビジネスプロセスの実行に必要なすべてのオブジェクトがバックアップ環境に存在し、各オブジェクトが適切に機能することを確認する必要があります。

切り替えプロセスをテストすると、対処すべき問題・課題が必ず明らかになります。それがポイントです。テストを実施し、微調整し、学習することが、緊急時に本当に切り替え可能であることを保証することになります。

　4　HAの専門家が年1回、状況を確認する

HAのコンサルタントや専門家がHA環境を年次監査することで、計画的または計画外の切り替え中に予期しない問題が発生することのないよう、潜在的な問題を発見できます。

　5　IT担当者に必要なトレーニングを実施し、事前準備を実行する

IT担当者がHAソリューションのモニタリングと管理について、適切にトレーニングを受けることが重要です。前述したように、HAソリューションをインストールするだけでは、完全な二重化体制は提供されません。適切なトレーニングを受け、定期的なメンテナンスと切り替えテストを実行できるスタッフが必要です。さらに、本番システムで予期せぬ事態が発生した場合にバックアップシステムが必要であるのと同じように、本番機の管理者が不在であったり、何かの理由で判断できない場合に備えて、HAのトレーニングを受けたバックアップ要員が必要です。