IBM iからPCへ、ディスクtoディスクのバックアップソリューション
LaserVault Backupは、IBM iからPCのディスクにデータを転送・保管する、ディスクtoディスクのバックアップソリューションです。
転送・保管先を安価なPC(ディスク)に指定できるのと、テープオペレーションが不要になるので、低コストのバックアップ・ソリューションを実現できます。
また、テープメディアはLTO1、LTO2から最新のLTO8へと進化し、たとえばLTO04テープ装置ではLTO01テープが読めなくなるなど、過去の投資が無駄になる可能性もあります。ディスクへのバックアップであれば、こうした懸念はなくなります。
LaserVault Backupの概要
さらに操作・運用も、IBM iのSAVLIBおよびSAVOBJコマンドとほぼ同様の操作で行えるので、新しいスキルの習得は不要です。
下記がコマンドの一例です。IBM iコマンドの末尾に「LV」を加えるだけで操作可能です。
IBM iコマンド LaserVault Backupコマンド
SAVLIB → SAVLIBLV
RSTLIB → RSTLIBLV
SAVOBJ → SAVOBJLV
SAVSECDTA → SAVSECDTALV
LaserVault Backupのもう1つの特徴は、PCサーバーへの保管データをAES-256により暗号化できる点です。これにより大切なデータを保護でき、さらに保管データをUSBやDVDなどの媒体に保存して耐火金庫などの安全な場所に保管することによって、データを火災などから守れます。
LaserVault Backupを介した2次バックアップの概要
LaserVault Backupによる仮想テープ装置の統合
バックアップデータは、遠隔地のPCサーバーやクラウド上のストレージに転送し保管することもできます。いずれも保管時に高圧縮されるので、ネットワーク負荷が大幅に小さくなります。
またWindows Server 2012の重複排除機能と連携し、さらに効率的なバックアップも可能です。たとえば、IBM i側で圧縮を行わず、データ転送後のPCサーバー上でWindows Server 2012により重複排除を行い、データ圧縮することができます。環境や目的に応じたデータバックアップが可能になります。
データ保管時にIBM i上に一時ファイルを作成しないので、IBM i のディスクに余裕がなくても導入できます。
バックアップデータは世代ごとに管理され、有効期限の設定や自動削除も可能です。保管データの情報はIBM iおよびPCサーバーの双方から参照できます。
製品の特徴
安価で投資を保護できるD2Dソリューション
テープへのバックアップと比較して、テープオペレーションに必要となる人件費、テープ装置・テープメディアの費用、テープメディアの劣化に伴う追加費用が不要となり、安価で、バックアップのための投資を長く保護できます。データ保管用のサーバーは一般的なPCでよいので、特別な投資は不要です。
高機能・高速・効率的なデータ・バックアップ
LaserVault Backupの強力なデータ圧縮機能(1/5~1/20にデータ圧縮)と、中間でSAVF等を作成せずに直接PCへバックアップできる機能により、余計なディスク容量と時間を必要とせずに、高速・効率的なバックアップが可能です。また高度な暗号化機能や並列バックアップ機能により複数のライブラリーを並行処理し、高速バックアップを実現します。
多様なデータバックアップの展開が可能に
ディスクへのバックアップなので、そこからさらに遠隔地のPCサーバーへのバックアップやクラウドへの転送・保管が可能です。また、PCディスクにバックアップしたデータをUSBやDVDなどに保存し、耐火金庫などの安全な場所に保管し、安全性を高めることも容易です。
IBM iと酷似した簡単な操作・オペレーション
LaserVault Backupで使用するコマンドは、IBM iのコマンドとほぼ同じで、操作のために新しいスキルは不要です。これにより、バックアップ・データの世代管理や暗号化保存なども容易に行えます。