世代管理
最新のバックアップ時点に復元するだけでなく、その前に遡って過去に取得したバックアップからでも復元できるように管理することを意味します。
たとえば1日1度のバックアップをとる場合には、1世代前は1日前のデータに、3世代前は3日前のデータに遡って復元できるとして、それらを何世代分残すかという方針で運用します。
災害・障害発生時は通常、有事発生直前のデータを復元することを目標としますが、バックアップデータを活用する状況のなかには、数日前の状態に復元したい場合もあります。たとえばバッチ処理中に障害が発生した場合は、処理が不測に中断されてしまうことで実際のデータ処理状況の把握が難しくなります。そのため、日付を遡るとしても、データ内容が明確であるバックアップが有益と判断されることもあります。
あるいは、正しくないデータを書き込んだ、ファイルを誤操作で削除したというような人為的ミスや、数日前にインストールしたソフトを削除したい、ウイルス感染の被害を受けたので、感染前の状態に戻したいケースなどが考えられます。こうした場合は、世代管理されたバックアップデータから復元する必要があります。
<関連用語>
フルバックアップ
システムバックアップ
データバックアップ
MIMIXから見たポイント
MIMIXではニア・リアルタイムの同期が可能ですが、同期先であるバックアップ機の同期データ状況を管理する観点から、「リカバリー・ポイント」を考慮した同期設計も可能です。
バッチ処理に時間がかかるケースでは、バッチ処理中の災害・障害発生に備え、バッチ処理前にMIMIX同期を停止しておくことで、バッチ処理中に有事が発生した場合にはバックアップ機のバッチ処理前の状態の同期データを活用するという方針もあります。
あるいは、バックアップ機での同期データ適用を調整するCDP機能もあります。