• 2020-08-30

海外事例|The All England Lawn Tennis Club
ウィンブルドン大会の運営をMIMIXが支える

世界のテニス4大国際大会の1つであるウィンブルドン選手権を運営するのが、The All England Lawn Tennis Club(以下、AELTC)です。

AELTCでは、年間のほとんどの時期は中堅中小企業と同じような規模の業務を遂行していますが、ウィンブルドン大会が開催される期間はグローバルな大手企業並みにオペレーションが拡大します。

2週間の大会期間中、そして大会に向けてチケットを販売している期間に最も重要なのがチケットの販売管理・発券システムです。

AELTCでは本番用とバックアップ用に2台のIBM iサーバー(Power Systems)を導入し、パッケージ型の会計システムと、独自開発したチケット販売管理・発券システムを運用しています。

IBM iはチケットの販売を管理するのに加え、大会前および開催中にチケットを発行します。チケットにはバーコードが印刷されており、その機能を使って、AELTCは当日の試合までのチケットを再販します。追加の売上は慈善団体に寄付されるなど、システムはこうした独自要件に対応できるように開発されています。

これらのデータとアプリケーションの信頼性・可用性は、顧客サービスの品質維持や収益の拡大に決定的な影響を及ぼします。チケット販売管理・発券システムが障害で停止すれば、大会の運営に大きな支障が生じるからです。

そこでAELTCは、システムの可用性を確保して顧客サービスを最大化し、収益を最適化するのに必要なHAソリューションについてIBMに相談しました。そしてIBMは、米Precisely社が提供する「Assure MIMIX HA」(以下、MIMIX)と、そのビジネスパートナーである英REAL Solutions社を推薦したのです。

MIMIXは本番システムからすべてのデータ、オブジェクト、およびアプリケーションをリルタイムにバックアップシステムへ同期します。本番システムが何らかの理由で故障した場合にはMIMIXが問題を検出し、バックアップシステムへのフェイルオーバーを自動的に開始します(ただし大会開催中に限っては、AELTCはすべてのアプリケーションとシステムオブジェクトの開発を凍結するので、データのみを同期しています)。

大会開催中に本番システムで障害が発生しても問題ないことを確認するために、AELTCでは事前に本番システムからバックアップシステムに切り替えて、徹底的にMIMIXをテストしています。

AELTCは、毎年の大会に向けた期間のみMIMIXのライセンスを取得するという点もかなりユニークでしょう。そのため毎年、MIMIXは再インストールされ、バックアップシステムが再起動されます。 担当者は1人だけでインストールを担当し、非常に短い時間でインストール作業を終えます。

また本番システムのパフォーマンスに影響を与えることなく、バックアップシステムでリアルタイムにレポートを作成するなど、バックアップ機の有効活用も進めています。

世界中のテニスファンがスタンドを埋め尽くすウィンブルドン大会の運営を、MIMIXが支えています。

COMPANY PROFILE

創立:1868(明治元)年
試合:1877年よりウィンブルドン選手権を開催
規模:テニスコート数19面
https://www.wimbledon.com/

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